下顎枝垂直骨切り術
顎変形症に対する顎矯正手術とは、上顎や下顎の骨を手術によって移動(骨切り術と呼びます)することによって咬み合わせと容貌を正しく整える治療と言えます。
手術は全身麻酔下で行い、原則として口の中から行います。よってお顔に手術痕が残ることはありません。
顎矯正手術は、主に以下の方法で行われます。
b.下顎枝垂直骨切り術
両側の下顎枝を縦に切る方法です。神経が骨に入る部分の後方を通過させて垂直に骨切りするため、神経障害を起こす頻度が低いのが特徴です。また、顎関節に及ぼす影響が少ないため、顎関節に症状のある場合や、下顎骨の移動の左右差が大きく、回転の要素がある場合に多く用いられます。一方で、両骨片の接触面積が小さく、骨の癒合には時間がかかります。さらに移動量に限界があります。